親から家や土地を買うことは、相続や贈与と並んでよくある家族間の不動産のやり取りです。家族だからこそスムーズに進められる部分もありますが、逆に「身内だから大丈夫だろう」と形式を省略すると、後々トラブルや税金の問題が生じることもあります。ここでは、初めての方にも分かりやすく、親から不動産を購入する際の流れや注意点を整理します。
1. 契約書と権利関係の確認
家族間でも「売買契約書」を必ず作成しましょう。
口約束や簡単なメモだけでは、後で「言った・言わない」の争いになりかねません。 通常の不動産売買と同様に、
・売買代金
・支払い方法
・引き渡し時期
・固定資産税や修繕費の負担区分
などを明確にして契約書に盛り込みます。
また、物件の権利関係も事前に調べる必要があります。親が単独で所有しているのか、兄弟姉妹と共有になっていないか、抵当権(住宅ローンの担保)が残っていないかなどを確認しましょう。共有や抵当があると、売買や名義変更がスムーズに進まないことがあります。
2. 名義変更と登記
売買契約が済んだら、所有権を子に移すための登記を法務局で行います。
これをしないと、法的にはまだ親の名義のままであり、購入した子が自由に売ったり担保にしたりすることはできません。 登記の手続きには「売買契約書」「登記原因証明情報」「印鑑証明書」などが必要です。司法書士に依頼するのが一般的で、費用は数万円から十数万円程度です。
3. 資金計画とローン
親から購入する場合でも、通常の不動産購入と同じように資金計画が必要です。
自己資金だけで足りない場合は住宅ローンを利用しますが、金融機関によっては「親子間売買」の融資は制限されることがあります。そのため「親子間売買にも対応している銀行」を探すことが大切です。 また、親から資金援助を受ける場合は「贈与」とみなされる可能性があるため、金額や方法に注意しましょう。
4. 税金の注意点
親からの購入で特に気をつけたいのは「贈与税」です。
市場価格より極端に安く買った場合、その差額が贈与と判断され、税金がかかります。たとえば市場価格が3,000万円なのに1,000万円で購入した場合、差額の2,000万円が贈与とみなされる可能性があります。
さらに、以下の税金も発生します。
・登録免許税(名義変更の登記時に支払う)
・不動産取得税(購入後に都道府県から課税される)
・固定資産税(毎年かかる)
ただし、住宅用の不動産を取得する場合には「住宅取得資金の贈与非課税制度」や「住宅ローン控除」などの優遇策が使えることがあります。
これらの制度は年度ごとに条件が変わるため、必ず最新の情報を確認してください。
5. 家族間だからこその注意点
親子間の取引では、感情的な部分が絡むことが多いです。
たとえば、親が「子どもだから安くしてあげたい」と思っても、それが税務上「贈与」とされると余計な税負担が生じます。また、兄弟姉妹がいる場合、「なぜあの子だけが安く買えたのか」と不公平感を招くこともあります。
こうしたトラブルを避けるためには、 公平な価格設定(不動産査定を利用) 契約内容を明文化 必要に応じて第三者(不動産会社・司法書士・税理士)の関与 が重要です。
■まとめ
親から不動産を購入することには、手続きの柔軟性や安心感など多くのメリットがあります。しかし「家族だからこそ甘くしていい」というわけではなく、通常の不動産取引と同じように契約や登記、税務の手続きをしっかり行うことが欠かせません。特に価格設定や税金の扱いは誤解が多いため、専門家に相談しながら進めると安心です。 きちんと準備をしておけば、親子の信頼関係を損なうことなく、安心して不動産を受け継ぐことができます。
株式会社日本FP不動産
住所:東京都中野区鷺宮 4丁目43-1
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電話番号:03-4511-8087
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