「親族3人と共同で所有する部屋を賃貸に出したい。親族の1人が反対しているが賃貸に出せるか?」
不動産では、一つの不動産を共同名義で所有(=共有)できます。
よって一つの住戸に複数のオーナーがいる場合があります。この場合、上記の疑問のように、賃貸に出すことはできるのでしょうか?
今回は、共有名義の不動産(建物)について言及したいと思います。
■結論
原則、共有者全員の同意がなければ共有名義の住戸を賃貸に出すことは出来ません。
条件を満たせば、共有者の過半数の同意があれば可能ですが、この条件のハードルは高いです。
■解説
共同で所有する不動産については、各共有者の同意がないと出来ないことがあります。
①以下の行為は他共有者の同意なく、単独で可能です。
不法占拠者に対して明け渡し請求
設備の故障等に対する修繕
上記のような現状維持行為
②以下の行為は持分割合の過半数の同意によって可能です。
3年以内の賃貸(土地の場合は5年以内)
資産価値を高めるようなリフォーム、リノベーション
上記のような管理、変更行為
③以下の行為は共有者全員の同意が必要です。
3年を超える賃貸(土地の場合は5年を超える)
建物の解体
共有不動産の売却
※持分の売却のみであれば、単独で可能です。
よって、②から共有不動産を賃貸に出す場合、3年以内(土地の場合は5年以内)であれば、持分割合の過半数の同意があれば可能ということになります。
しかし、賃貸契約をする場合には、借地借家法によって借主が更新可能である(貸主は更新を拒めない)契約となることが一般的です。
このことより、裁判所では3年以内の契約期間の賃貸借契約であっても、借主が更新可能=実質3年を超える契約期間の賃貸借契約とみなされる可能性は高いです。
参考判例
東京地裁平成14年11月25日 判時1816号82頁
■まとめ
トラブルを避けるために、共有している不動産を賃貸に出す場合には、共有者全員の同意のもと、賃貸に出しましょう。
全員の同意が得られなくても、どうしても賃貸に出したい場合は、以下の方法を検討しましょう。
・3年以内(土地なら5年以内)の定期借家契約にし、更新ができない契約を締結する。
・同意書を集めて、過半数の同意が得られている証拠を準備しておく。
株式会社日本FP不動産
住所:東京都中野区鷺宮 4丁目43-1
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